犬を飼ってみて

<相談>

小学校4年生女の子。3年生の新学年になってから完全な不登校になっています。昨年9月ごろに娘の希望する子犬を飼い、散歩に関しては毎日一緒に行っておりましたが、毎日は行かなくなり(時々は散歩へは行きます)、我が家の犬は、ある程度囲ったスペースでないと物を噛んだり、いたずらしたり、遊んでほしいと犬が要求してきます。この犬の姿が、娘が期待した姿と異なるので、犬との生活が娘が思ったように楽しくないようです。
犬を飼って、娘の癒しになると思っておりましたが、娘の犬への要求のレベルが高く、正直、困っております。私が犬のトレーニングをしていく必要があるのでしょうか?犬は飼わないほうがよかったのでしょうか?

<解説>

不登校の子どもでも、ペットと戯れることは、子供の辛い心を和ませてくれますし、孤立感を薄めてくれるようです。ですから希望するときに子どもとペットが戯れられると言うことが大切なことなので、ペットを飼育するという意味は不登校の子どもにはありませんし、飼育しなくてはならない当義務感を生じるときには、かえって不登校の子どもの心を辛くします。つまり家庭内の誰かがペットを飼育して、必要なときに子どもとペットとを戯れさせるという形を取る必要があります。

犬を飼うことで女の子の心を楽にして、不登校問題の解決に役立ちたいと思われた御母様の思いはよく分かります。この種の相談は良くあるのですが、多くの場合犬を飼う前の相談です。

犬と戯れるというのはとても楽しいことですが、其れと同時に犬を飼い始めると、犬の世話という大きな負担が家族にかかります。それに子犬には本文にありますように、子犬のしつけという問題もあります。ペットの子育ては人間の子育てとは共通する部分もありますが、人間ではないので全く異なると表現しても大きな間違いにはなりません。それ故に子犬を飼う当場合には、子犬の面倒を見るための十分な時間と余裕がある人が家族の中に居ないと難しさがあります。

>昨年10月ごろに娘の希望する犬を飼い、散歩に関しては毎日一緒に行っておりましたが、
女の子の希望を叶えたと言うことはとても良いことです。犬と散歩をするという楽しい時間を持てたというのは良いことなのですが、女の子が本当に犬との散歩を楽しんだかどうかは疑問です。

>毎日は行かなくなり(時々は散歩へは行きます)
という女の子の姿は、必ずしも犬との散歩が楽しいのではないことを意味しています。犬を飼いたいと言った関係上、よい子を演じているのではないかと推測されます。でも犬との散歩は楽しいことは間違いないのですが、よい子を演じられる程度の楽しさという意味ではないかと推測されます。

>我が家の犬は、ある程度囲ったスペースでないと物を噛んだり、いたずらしたり、遊んでほしいと犬が、要求してきます。
子犬ですから、これは仕方がないことです。このようなことがあることを踏まえて犬を飼い始める必要があります。現実に犬を飼い始めたからには、家庭内の誰か、犬のしつけを含めて、犬の飼育をする必要があります。

>娘は、我が家の犬が理想的でないので、犬との生活が理想的に楽しくないようです。
犬を飼い始める前に、この問題を十分に検討しておくべきでした。しかし現実の犬の飼育は女の子に良い点と、家庭内での飼育についての負担との問題を、もう一度家族内で考え直す必要があります。

>犬を飼って、娘の癒しになると思っておりましたが、娘の犬への要求のレベルが高く、正直、困っております。
ペットと戯れることは女の子の心の癒やしになることは事実ですが、飼育することを女の子に求めることは出来ません。

>私が犬のトレーニングをしていく必要があるのでしょうか?
家族内に他に人が居ないなら、そうするしか方法がありません。又犬のしつけ教室に通うという方法も、犬の飼育や躾けに役立つかも知れません。

>犬は飼わないほうがよかったのでしょうか?
これは他人が出す判断、意見ではないと思います。今後犬を飼育するかどうか(飼育を止めることは色々と問題点があります。女の子についてもペットが居なくなるという事実は、女の子の心を辛くする可能性があります)と言うことについて、御母様がしっかりと自分の意思を出すことだと思います。