子どもの心の方程式

「子供は何を感じ、考え、行動するか」が出版されましたが、皆様は買う必要がありません。なぜなら子どもの心には数学や自然科学のような方程式(ルールと表現すると正しいでしょう)があるからです。其れを理解すれば良いし、そのルールをこのブロクで何回も申し上げていますが、多くの人は其れを信じられないだけです。信じれば私とほぼ同じ対応が出来るからです。それ故に副題として、「小児脳科学心理学」という副題をつけました。科学的な思考が出来て、且つほんの僅かだけ脳の仕組みを知ってくださるだけで、脳科学心理学を利用することが可能になります。

何故子供の心理学が大人の心理学と違っているのか、大人の心理学から独立した心理学なのかを知って頂く必要があります。其れを一言で言うと
「子どもの心と大人の心と異なる」
と言う事実です(始めに1参照)。殆ど全ての大人はこれを信じられません。子どもの心とは大人の心を未熟にした物と考えています。この考えの基に子供を育てた場合、子どもの心が旨く育たない場合が出てきます。子供が荒れたり、問題行動をしたり、病気の症状を出したりします(B7を参照)。大人はその原因を子供に求めて、大人の理解が間違っていることに気づかないので、大人の考え方による対応で、子どもの心の辛さが続き(A7とB8、3)を参照)、親も子供も苦しみ続け、子供が与えられた社会に順応できない状態なのです。

多くの子供は「子どもの心と大人の心と異なっている」ことを配慮しなくても元気に育ち、心が元気な大人として大人社会に出て行ってくれます。それなら「子どもの心と大人の心と異なっている」のは違っていると言う人が居ると思います。其れは多くの子供の心が元気なら、子供の方で大人に合わせてくれているからです。子供が大人のために「よい子を演じている(A21参照)」からです。子供の方で大人に合わせてよい子を演じたとき、子供は無理をしてよい子を演じているのですが、その無理が家庭内で癒やされる(ゲームや漫画、テレビ、ネットなど)とまたは、母親との触れ合いで解消されると、子供はその無理がきれいに解消されて、その後又普通の子供として行動をしてくれます。新たによい子を演じても、その後でその辛さを癒やされる限り、問題を生じません(A7とB8、3)参照)。

ところが子供がよい子を演じたとき、その辛さが家庭内や母親との触れ合いで解消できないとき、子供はよい子を演じられなくなって、大人から見たら問題行動をするようになります。その問題行動は大人に見つからないように成されてしまいますから、大人が子供の問題行動に気づいたときには、大人は大変なことになったと考え、どうにかして解決しようとします。多くの大人は大人の力で、対応法で子供の問題行動を押さえようとします。すると子供は大人の前でよい子を演じてしますが、大人が居なくなるとより強い問題行動(A10)をします。子供は心の辛さから自然と問題行動をしているだけなのに、大人は子供を問題児として子供の辛い心を無視し続けるのです。逆行動の法則を強めることになります(A10)。

必ず成り立つ方程式

子どもの心は大人の心と異なる

子どもの心が辛いと、辛い物から逃げる、よい子を演じる、荒れる問題行動をする、心の病の症状を出す。この逆も成り立つ。

よい子を演じると、見かけは大人の思いを受け入れるが、大人が居なくなるともっと酷い問題行動をする

心を辛くする刺激(嫌悪刺激)には相乗効果がある
心を楽しくする刺激には慣れがある
心を辛くする刺激と心を楽しくする刺激との間には、相殺作用がある

逆行動の法則