不登校3年になる１４歳の男の子についての、母親からの相談メールです。
＜質問＞
ドア越しに晩御飯食べる？と声をかけたら「まずいから食わん」と言っていたので、家族で先に食べました。七時くらいに、息子が降りて来たので、「これがあなたの分だから、食べなさいね」というと、母親の私をにらみつけて、ソファにずっといました。母親は声をそれ以上かけず、別の事をして様子を見ていました。そしたら、いきなり 庭の方へ出て行って戻って自分の部屋に行ってしまいました。「なんなんだろう？」と思いテーブルみたら、私のケータイが無いので、「もしや」と思い 慌てて、「ケータイ知らん？」と息子に聞きに行くと、「捨てた。川に投げた。」と息子は言いました。。
外に見に行きましたが、真っ暗で何も見えず、もう一度、「川のどこらへんに投げた？何でそんなに腹が立った？言いたいことは口で言ってよ」と母親が言ってたら、ドアが開いて 母親は息子に顔ビンタされました。その後またドアを閉めて、息子はガンっとドアを蹴りました。その音で祖父母が驚いてやってきたので、母親は急いで、リビングに戻りました
＜回答＞
＞ドア越しに晩御飯食べる？と声をかけたら「まずいから食わん」と言っていたので、家族で先に食べました。
男の子の情動が強く回避系に機能をしています。今男の子が求めているのは母親からの癒やしです。情動の回避系を薄めて欲しいのです。男の子の心を嫌そうとしていない母親に、大人の言葉で言う怒りを感じています。今の男の子の心を嫌そうとしないで、ご飯のことを言ってくる母親に回避行動（大人の言葉で言う拒否反応）を生じています。その拒否反応が「まずいから食わん」であり、本当にまずいと言っているのではありません。食べないと言っているのではありません。母親の対応が違うよと言う意味の、拒否反応なのです。しかし母親は拒否されたとしか理解していないのです。
子供の心の原理３にあるように、大人の心と子供の心と異なるから、母親の理解は大人の心の理解であり、男の子という子供の心の理解と異なっていることは上記の通りです。
＞七時くらいに、息子が降りて来たので、
男の子は共感とスキンシップを求めて降りてきたはずです。これが男の子が求めていた物、男の子の心が訴えようとしていたことなのですが、
＞「これがあなたの分だから、食べなさいね」というと
この先周りの言葉は、男の子の辛い心を癒やす言葉ではなかったのです。母親の常識的な言葉、男の子の心を無視した先周りをした言葉だったのです。其れは男の子の心をより回避系にしてしまいました。
＞母親の私をにらみつけて、ソファにずっといました。
男の子の心に、その回避系が機能をしている男の子の姿だったのです。
＞母親は声をそれ以上かけず、別の事をして様子を見ていました。
男の子の心に沿わない言葉をかけるより、この方が良かったのですが、男の子は共感とスキンシップを求めていることに、母親は気づかなければなりませんでした。
母親には男の子の心に沿った対応という概念がなさそうです。男の子の本心である情動を理解しようとする意思がなさそうです。
＞そしたら、いきなり 庭の方へ出て行って戻って自分の部屋に行ってしまいました。
そこで男の子は男の子を辛くする母親に無意識に回避行動をとりました。
＞「なんなんだろう？」と思いテーブルみたら、私のケータイが無いので、「もしや」と思い 慌てて、「ケータイ知らん？」と息子に聞きに行くと、「捨てた。川に投げた。」と息子は言いました。
母親は男の子が回避行動をしたことに気づいていません。極めて常識的な反応でした。其れは男の子には許せなかったのです。回避行動をしたことの概要は、この年齢になると記憶している場合もあります。しかし回避行動ですから、母親が困るような言葉しか言いません。
＞外に見に行きましたが、真っ暗で何も見えず、もう一度、「川のどこらへんに投げた？
男の子の心の辛さより、携帯の方が母親には大切だと男の子は理解したようです。
きっと母親はそうでないと言うと思いますが、男の子の心が辛くて今の行動をしていると言うことに気づかなくて、常識から、大人の心から、男の子の心を見ているので、見当違いになっています。
＞何でそんなに腹が立った？言いたいことは口で言ってよ」と母親が言ってたら、
心が辛くて、母親に助けて、と表現している男の子を、母親が責めていると男の子は反応をしています。
＞ドアが開いて 母親は息子に顔ビンタされました。その後またドアを閉めて、息子はガンっとドアを蹴りました。
これらは男の子の情動の回避系が機能をしているというサインです。母親がそのことに気づく必要があります。このような状態の男の子の辛い心を癒やすのは、母親の共感の言葉とスキンシップです。
＞その音で祖父母が驚いてやってきたので、母親は急いで、リビングに戻りました
母親の対応が悪いことを祖父母に気づかれない対応ではないかと推測されます。
