父親の海外赴任

12歳の娘が中学一年生、小学4年生より不登校、引き籠もりでした。娘の進学時期には、不安を紛らわすように、娘には好きなアイドルやYouTuberのライブには彼女が希望すればチケットを取って観にいきました。昨日ははじめてひとりでライブ会場に入って行き、入退場含めて5時間以上5万人の人に囲まれて座りっぱなしだったのですが「神席だった!」と大興奮でライブの様子を話しているのを聞きながら電車で帰ってきました。

友達付き合いは自らが望まないのでありませんが
買い物や映画など、娘本人の希望で外出し、私も子どもと遊ぶためのお金欲しさにパートを増やし、次はなにしてあそぼうかな、と楽しむ心のゆとりが少し生まれている気がします。年末に相談員から「お母さん、家を出て仕事をしなさい」と背中を押していただいたのは強力な太鼓判になりました。

そんな折、主人から海外赴任の打診があると話がありました。
これまで何事も真面目で、一生懸命取り組んで来た主人なので、本音を言いますと家事や慣れない土地での不安をサポートすることでキャリアを応援できるよう家族全員でついていきたいと思っています。
ただ娘は現状は「今の家をはなれたくない」と言っており、回復の道半ばであるため迷っています。

<解説>

子供が不登校で家に居るとき、母親が家を空けることを躊躇します。其れは仕方が無いことですが、子供と母親との間に信頼関係があると、子供を一人家に残しておくことに問題がありませんし、かえって一人の方が早く心が元気になる例を数多く経験しています。子供と母親の間に信頼関係があると言うことが絶対条件です。

父親の海外赴任に際して、家族全体が一緒に出かけることは子供にとっても良い経験です。しかし不登校の子どもの場合、子供は環境の変化を嫌います。国内の引っ越しでも、不登校の子どもにとっては辛いことなのに、海外だともっと辛くなります。

但し例外があります。海外で子供が行かなくてはならない学校が、子供にとって楽しいところなら、かえって外国で子供が学校に行かれるようになる場合があります。どのような外国の学校が不登校の子どもにとってたのしいところになるのか、其れはその学校に行ってみないと分かりません。

不登校の子どもの高校生で、外国留学で元気になった例が2例だけあります。親の海外赴任で、又は母親がその国の男性と結婚した例で子供が不登校になり、母と子とが日本に帰ってきたという例もあります。