不登校の子どもの自閉症

ある不登校の子どもの相談で、子供が自閉症だからどのようにしたら良いかを相談してきました。そこで私が不登校などの心が辛い子供の行動の仕方を説明しました。それは、学校が辛いと
1.子供は辛い学校から逃げる。それが不登校です。
2.辛い学校から逃げられないと、子供は教師や親に対して、よい子を演じる。つまり優等生の姿をする。
3.よい子を演じられなくなると、子供は学校内で、家庭で荒れたり、教師や親が嫌がるような問題行動をする。
4.荒れたり問題行動が出来ないと、心の病の症状、発達障害の症状、自閉症の症状、鬱病統合失調症の症状を出す
これらは必ずしもこの順番で生じるのでは無いけれど、心が辛くなればなるほど、3や4の状態になると説明しました。これは大人でもこの傾向がありますが、大人には理性や意識があり、それにより辛さの程度が異なってくるので、これをこのまま当てはめることは注意を要します。

母親が不登校の子供の心の状態を自閉症だと判断することは、子供の心から言うなら、子供の心が辛くて辛くて、その辛さから逃れられないという子供の心を否定することになります。子供は心が辛いと言うことを母親に分かってと、母親に自閉症の症状を出して訴えているのに、子供の訴えを認めないで、子供が自閉症だからと決めつけようとしているので、それは子どもの心を否定することになると説明しました。

母親は「息子を認めていない訳ではなく、もっと息子の特性を理解して、特殊性を伸ばしてあげたいと思っているからこそ、検査を受けてみたいと思いました。」
と言って来ました。この説明は常識的によく言われていることです。しかし、不登校状態の子供では、子供の特殊性が問題では無くて、その特殊性を示す子供の心が、とても辛い状態にあることを解決してあげる必要があると説明しました。

つまり子供の自閉症が子供にとって問題では無くて、自閉症の症状を出す子供の心の辛さが問題であり、自閉症についての対応を考えるのでは無くて、子供の心の辛さから子供を守ってあげることで、自閉症の症状の問題は解決出来ます。自閉症からスタートして子供の問題を考えるのでは無くて、子供の心の辛さから、子供の心に学校に反応をして子供を辛くするトラウマがあり、そのトラウマの症状が自閉症の症状を出していると考えないと、子供の心を守られません。