不登校の子どもの心のトラウマ

東近江市 小椋正清市長が「不登校になる大半の責任は親にある」などと話しました。このような発言が公に言われると言うことは、不登校の子どもの心の仕組みを、未だに殆ど全ての大人が知らないという事実があるからです。

子供の心と大人の心が異なるために、大人が色々と考えた不登校の子どもの心はほぼ間違っています。不登校の子供はその子供にとって辛い学校に反射的に反応をして、その辛さから学校に行かれなくなっています。この事実は自分の不登校の子供への対応をして居る母親なら、どことなく分かることもあります。但し、多くの母親は子供にとって楽しい学校で子供が辛くなっているとは考えません。何とかして子供にとって楽しいはずの学校に行かせようとしますし、学校に行かれないなら、学校に代わる場所に行かせようとします。そして不登校の子供を育てた経験の無い大人達は、楽しいはずの学校に子供が行かれないのはその子供に何か問題があるから、其れを正す必要があると考えます。この東近江市長は子供の心が全く分からないようですから、不登校の責任をその子どもの母親に求めています。

全ての不登校の子供の心には、学校に反応をして子供を辛くするトラウマを持っています。このトラウマがある不登校の子供は、意識はしていませんが、学校がお化け屋敷のように反応をしてしまうのです。ですから、不登校の子供が学校を見たり意識をすると、あの怖いお化け屋敷を見たり意識したりしたときの辛さ、怖さが、反射的に不登校の子供の体全体を襲って学校に行かれなくなります。この事実を理解しない限り、不登校の子供への対応が出来ませんし、日本中の不登校の子供を減らすことも出来ません。

多くの人はトラウマという言葉を知っています。しかしトラウマの実体を知っている人は皆無と言って良いと思います。不登校の専門家でも知っていないから、見当違いの発言をする傾向にあります。