ハグ

不登校で荒れている息子についてです。冷蔵庫を開けている後ろ向きの息子に向かって、「辛い思いをさせてごめんね、みんなママが悪かった、1秒だけギューさせて」と言って後ろからお腹に手を回してハグすると、「うるせー」と小声で言って私の手をそっとふりほどきました。ふりほどかれたので息子の背中をさすりました。自分の部屋に戻る息子にもう一度「辛い思いをさせてごめんね。全部ママが悪かった。大好きだよ」と言いました。息子は私の方には一切視線を向けず無表情で部屋へ戻っていきました。

<解説>

二人の息子さんと信頼関係を取り戻す必要があると判断して、母親に母親の特権を利用するように指導をしました。その結果を教えてくれています。

不登校で荒れている息子についてです。冷蔵庫を開けている後ろ向きの息子に向かって、「辛い思いをさせてごめんね、みんなママが悪かった、1秒だけギューさせて」と言って後ろからお腹に手を回してハグすると
この対応がとても良かったです。母親と子供との間にこの対応が許されますし、子供の心を和ませてくれます。

>「うるせー」と小声で言って私の手をそっとふりほどきました。
今までの息子の方だと、母親に向かって荒れるはずでしたが、母親の対応に安心感を感じたのでしょう。それでも一回だけでは時間の方は母親を信頼しません。そこで母親に拒否反応を示しましたが、その拒否反応も極めて弱かったと言うことは、母親からの安心感がとても強かったという意味でしょう。そして息子の方の示した拒否反応は、母親の本気度をテストしたのだと思います。

>ふりほどかれたので息子の背中をさすりました。
それを息子の方が受け入れたようですね。拒否した姿が記載されていませんから。本当に母親のスキンシップは子供にとってとても強力です。辛くした母親を許せて、母親を信頼し始めます。

>自分の部屋に戻る息子にもう一度「辛い思いをさせてごめんね。全部ママが悪かった。大好きだよ」と言いました。息子は私の方には一切視線を向けず無表情で自分の部屋へ戻っていきました。
未だこれ以上の息子からの反応を期待できません。と言うより、この無表情と言うことは、拒否反応ではありません。これも息子の方なりに、母親をテストしているのでしょう。今後もことあるごとに、今回の母親の対応を続けると、この息子からのテストに合格します。

子供の心が辛い状態であると分かったとき、母親がまずしなければならないことは共感とスキンシップです。母親の対応が子供を苦しめていたことを理解できたら、母親は誤りさえすれば大丈夫です。不思議ですが、子供は母親が謝ることで母親を許します。ただ、謝るだけでは不十分なので、共感とスキンシップが必要です。このMSGでは未だ書かれていませんが、その内に子供の方から子供の心が辛い理由を、子供なりの理解を言うようになります。その子供からの言葉を否定しないで、母親の意見を言わないで、共感とスキンシップだけで聞き続けると、子供自身で自分の心の辛さを解消してくれます。この際、子供の言葉から母親が子供の辛さを解消しようとすると、ほぼ間違いなく失敗して、子供は母親に問題行動を続けるようになります。