父子家庭で子供が不登校になった場合はどうなりますか。父親はどう対処すればいいですか。
という質問を頂きました。

理論的には、父親が子供の心に沿った対応をすれば、子供の不登校問題は解決できます。ところが子供が不登校になると言うことは、子供が学校で辛い経験をし続けていたのに、父親がその学校の辛さを癒やせなかったという要素もあります。勿論子供が学校で辛い経験を繰り返さなかったら、子供は不登校になりません。場合によっては、子供が求める物を父親が与えられたら、子供は積極的に学校と関わります。

父親の大きな問題点は、多くの父親は職業を持っていることです。職業を維持するために、常識がとても大切です。不登校の子どもへの対応も父親が持っている常識から成される場合が多いようです。不登校の子どもは常識からの対応(学校に行くべきだという)がとても辛いのです。

現実に子供が不登校になったとき、多くの場合父親が思いつく対応は子供の心に沿っていないことが多いというか、まず子供の心に沿わない対応をしてしまうことが多いと推測されます。ですから、父親だけで不登校の子どもへの対応をするときには、父親が思いつく限りの登校刺激を子供から取り除き、子供を家の中に引きこもらせて、子供の好きなこと(子供によって異なりますが、多くの子供ではゲームやyoutubeや漫画やDVDなど。ただし父親の方から与えたのでは意味がありません。子供が求めたとき即座に与えるのが良いです。)だけに没頭させて、子供の成長を待つ方法が一番良いと思います。

登校刺激を取り除き、楽しいことをさせるということは、学校に反応をして子供を辛くするトラウマ=FCRを弱めていき、最終的に子供の学校を求める本能の方がFCRの反応より強くなったときに、子供は子供社会、大人社会に出て行けます。ただし多くの父親では、不登校の子どもから登校刺激を取り除くことが難しいですし、楽しいことに没頭させることも難しいようです。これをしやすくするのに、母親が持つ母性が役立ちます。母性がない父親には、それなりの母性に代わる知識が必要ですが、其れを教えてくれるところは見当たらないと思います。

不登校で心が辛い状態の子供へは、共感とスキンシップが子供の辛い心を楽にしてくれます。父親と母親と、共感の言葉は同じでも、子供は母親の言葉に反応をします。一番大きな違いはスキンシップです。父親からのスキンシップもそれなりに効果がありますが、スキンシップには、暖かくて、柔らかくて、少し揺り動くと効果的なことは、動物実験で証明されています。そしてこのスキンシップの機能は女性の肌が適しています。それ故に、もし可能なら、代理母(可能なら子育ての経験がある女性が好ましいです)があると、より良いのですが。

以上より、不登校の子どもへの対応は、好ましい順として母親、代理母、単なる女性と父親とはどちらが良いか子供の受け取り次第、人次第ということになります。