母親を避ける息子

<MSG>

先日息子自ら適応指導教室に行き、その後数日して行けなくなってから2週間が経ちました。私は雑談とあいさつ以外は何も干渉をしないで、なるべく話しかけないようにして居ました。ここ数日、明らかに息子が私を避けるようになりました。今まではこんな事なかったので戸惑っています。この時まで私は仕事に行く前にハグをしていたのですが、私が息子に近づこうとすると逃げるようになりました。登校刺激はもちろんしていないですし、見ない、言わない、聞かないを心がけています。家で好きなように過ごさせています。

<分析>

不登校の子供はほぼ100%「学校に反応をして子供を辛くするトラウマ」を持っています。トラウマは学校に反応をしますから、学校内にある適応指導教室にも反応をします。ですから、子供の方から自発的に適応指導教室に行こうとしません。必ず大きな力で押されて適応指導教室に行っています。このことから母親は自らという表現をしていますが、ほぼ間違いなく息子が大好きな母親に押されて、適応指導教室に行っています。適応指導教室で息子のトラウマが反応をしますから、息子はとても辛かったはずです。辛くても大好きな母親のために耐えられるだけ耐えて、数日後には母親から得られる喜び以上にトラウマから生じる辛さが大きくなって、適応指導教室に行かれなくなっています。

この短いMSGからの推測ですが、息子が地獄のように感じている適応指導教室に数日間耐えられたのですから、それだけ母親を大好きで、母親との触れ合いにとてもおおきな喜びを感じていたはずです。その母親からのおおきな喜びがあれば息子はそれを利用してもっと心を元気にして、息子自身で自分の不登校問題を解決出来た可能性が高いです。しかし母親は息子を元気にするよりも、息子を適応指導教室に行かせることを選択したようです。その結果息子はそれまで母親から得られていた心のエネルギーを完全に失い、母親に対して信頼できなくなっています。息子はその本能から母親を無条件で信頼したいのです。しかし息子の母親を信頼したいという本能は、母親の息子を適応指導教室に行かせる対応で、機能を出来ない状態にされたばかりでなく、母親に対してもとても弱いですが、トラウマを持ってしまっています。

母親に対するとても弱いですが、トラウマを持っていますから、母親が息子に近づこうとすると、息子は回避行動をするようになります。拒否行動と言っても良いかも知れません。しかし母親は息子の心にあるとても弱いけれど母親に反応をするトラウマに気づいていません。それ故に母親は息子の反応の仕方を納得できません。母親が息子にとっての適応指導教室の問題点に気づいていたら、息子を適応指導教室に行かそうとしなかったら、息子と母親との間の信頼関係はあったはずですし、もっと強かったはずです。

今母親にしなければならないことは、「不登校の子供は学校に反応をするトラウマがある」ことを再認識する必要があります。学校関連の物、学校を連想する物、例えば勉強や学校の友達などもトラウマが反応をします。このトラウマの存在をしっかりと認識して、息子のトラウマが反応をしない環境を最初から家の中に作り直す必要があります。

>私が息子に近づこうとすると逃げるようになりました。
息子のトラウマが反応をして母親からの回避行動をしています。

>登校刺激はもちろんしていない
このMSGを書かれた時点では登校刺激をしていなくても、その前にとても強い登校刺激をしてしまったから、今更登校刺激をしていないという母親の言い分を息子は認めることが出来ません。

>見ない、言わない、聞かないを心がけています。
これは息子のトラウマが反応をしない心になった後の、息子と母親の間の信頼関係を強める対応法です。ですから、この対応の前に、息子の心にある弱いけれど母親に反応をするトラウマを無くする必要があります。

>家で好きなように過ごさせています。
最低限これは必要です。これ以外に母親が息子を苦しめたことを土下座して謝る、何回も何回も謝る必要があります。その母親が息子を苦しめたという謝る思いが息子に届く(必ず届きます)と、息子の方で母親にスキンシップを求めてくるようになります。