歯医者

息子は(15歳)穏やかですが、歯医者に行くことが大きな壁になり、一時期辛そうにしてました。私が何気ない会話に歯科のことを言うと、息子は「歯医者さんの話は僕辛くなるんだよね」と言って来るようになりました。それで一切触れないようにしました。
敏感に感じとりますから、触れないし、話の中にも含めないように気をつけています。今は息子から歯医者のことは言ってきません。ここを超える時、チャレンジできたら凄いことだなと私は思っています。

<解説>

>息子は(15歳)穏やかですが、歯医者に行くことが大きな壁になり、一時期辛そうにしてました。
歯医者という概念がトラウマを反応させる物になっていたのです。つまり息子は歯医者で痛い治療を受けたことで、歯医者を条件刺激とする恐怖の条件反射=トラウマを学習しているのです。

けれど歯医者は何時も痛い治療をして居ません。人が歯医者に行くときとは既に歯の痛みで苦しんでいるときです。その状態で歯医者に行って麻酔や歯を抜くなどの痛い治療を受けたとき、そうでなくても歯を削る機械の音が恐怖を誘発する音で、歯医者に対する恐怖を生じます。この時、既に歯の痛みがあることと、歯医者内で誘発された恐怖の、この二つの相乗効果から、ただ単に歯医者に感じる恐怖以上の、強い恐怖を感じてしまい、程度の差はありますが、歯医者を恐怖の条件刺激とする恐怖の条件反射を学習して今します。

つまり、歯に痛みが無い状態で受ける歯医者の治療と、既に歯に痛みがある状態で受ける歯医者の治療は、患者が感じる恐怖に違いがあるのです。

>私が何気ない会話に歯科のことを言うと、息子は「歯医者さんの話は僕辛くなるんだよね」と言って来るようになりました。それで一切触れないようにしました。
息子は恐怖を感じ取れるようになり、言葉で表現できるようになった、それだけ心が大人の心に近づいたという意味です。但し、未だ心は大人の心になっていませんから、息子が持っている知識から行動ができません。歯医者に対する恐怖を理解しても、その理解に基づいた行動は未だできないのです。しかし、息子の心が大人になったとき(思春期以後)には、息子の方から歯が痛いときには歯医者に行く話をしてきます。

>敏感に感じとりますから、触れないし、話の中にも含めないように気をつけています。
未だ子供の心の内は、トラウマが反応をしても、意識的に自分の感情や行動を調節できないので、この対応が良いです。子供の方から歯医者に行くことを言って来るまで待って上げてください。

>今は息子から歯医者のことは言ってきません。
未だ歯医者で反応をするトラウマが機能をする心の状態です。

>ここを超える時、チャレンジできたら凄いことだなと私は思っています。
息子が思春期を過ぎるまで無理だと思います。子供の心が大人の心にならなくても、子供の心のエネルギーが大きくなったら、歯医者に向かって挑戦をしてくれると思います。