子どもが父親に近づく

この話は不登校、引きこもりなどで心が辛い子どもについての話しです。一般的な子どもについての話しではありません。

不登校などの心が辛い子どもにとって父親は必ずしも直接的に必要な存在でありません。其れと異なり、母親が絶対的に必要な存在なのです。しかし現実にその母親に求められない物があるとき、そしてそのものを父親から得られるなら、子どもは父親によい子を演じながら近づきます。あたかも父親が母親以上に好きなような振る舞いをします。

それ以外に頻度は多くないですが、母親の対応が心が辛い子どもの心に沿っていないとき、母親の対応が違うよと言うMSGとして、父親に近づく場合があります。これは父親を求めようとしてではなく、母親を無視することで、子どもの母親に伝わらない思いを伝えようとしている場合です。つまり母親に今の母親では違うよと言う、母親に其れを気づいてと言うメッセージです。

ですから、よい子を演じながら父親に近づけないときには、子どもは母親に向かって荒れたり問題行動をしたりします。よい子を演じて父親に近づいて、父親から得られる物を得られている間は良いのですが、父親の方で受け入れる限界に達したときには、よい子を演じなくなって、子どもは荒れたり問題行動をします。ですからあたかも子どもが父親を求めて父親に近づいているのは一時的です。やがて子どもは父親にもよい子を演じられなくなります。