不登校からアルバイト 3最終回

アルバイト先で使用者や仲間が息子の辛い心を癒やすような対応で働かせてくれたなら、息子は働き続けられました。それでも働いてお金を得られるという喜びが、働くことで反応をして息子を辛くしていたfecosが生じる辛さに勝るにはなかなか難しいはずです。まして、働くことでお金を得なくてはならないと言う制約から、職場は息子さんの辛い心に沿った対応は出来なかったのでしょう。

働くことで辛くなった心の息子を家で母親が十分に癒やせていたなら、それでも息子は仕事を続けられたかもしれません。しかしそれもなかったようですから、息子は働くことから生じるfecorの辛さに耐えかねて仕事を辞める選択をしました。

>今は親の金で遊びまくるだけです。
家で辛い心を癒やせないから、家から飛び出して家の外で自分の辛い心を癒やしているのです。母親が息子の辛い心を癒やしたなら、息子はこのような行動に出ないと思われます。

>子の将来はどうなるのでしょうか?果たしてもう一度自分なりの目標を持って勉学をしてくれるのでしょうか?
これは母親が今の息子の姿を否定している思いです。自分を否定されている息子が否定している母親の元に戻ることは出来ません。戻ればますます辛くなるからです。母親はこの母親の思いをあきらめて、現実の息子か、自分の辛い心を癒やして、自分の将来を見つけるのを信じるべきでしょう。もちろん母親自身は息子の辛い心を癒やす必要があります。そのために息子から信頼される母親になる必要があります。当面は信頼されなくても、息子への否定を止めて、息子が安心して母親の元に返ってこられるような母親になる必要があります。

母親として不本意でも、このような息子の姿に追い込んだのは母親です。きっと母親はそうは思わないでしょう。周囲の人もそうは思わないでしょう。思えなくても、まず思えるようになって、息子の心の辛さを理解して、本来なら感じ取れると良いのですが、息子の今の姿をそれで良いと認め、息子と母親との心の距離を縮めるために、共感とスキンシップだけの対応を続けると、息子は母親に心を開いて、母親の思いを感じながら、自分の将来を見つけようとします。子どもの心は大人と違って、母親との関係で変わってくるのです。

不登校は心の傷と伺いましたが、その傷の大きさはどれぐらいなのでしょうか?
今はニートと呼ばれる状態です。学校や職場よりも、 「自己否定」 に強く反応をします。引きこもり、ニート、フリーターの分類で述べてありますが、自己否定に強く反応をするために、母親による自己肯定感を高める対応が必要です。
fecosの大きさを測ることは出来ません。fecosが生じる嫌悪刺激に対して、息子は問題行動をしています。その意味で、精神症状を出すより心の傷は浅いと癒えます。叉無理をしてでもアルバイトが一時的に出来たことから問題行動をする心の傷の大きさの内でも、やや心の傷は浅いと考えられます。今後の母親の対応で心の傷は大きくなったり小さくなったりします。今の息子なら、この自己否定というfecosを癒やし、解消は十分に出来ます。

この時点での息子の行動を 「母さん、僕を理解して」 という言葉に理解できたなら、母親をテストしていると、母親が理解できたなら、息子がしている問題行動は、息子にとってとても大きな意味があることになります。