基本に戻って 8不登校

条件刺激の汎化について、不登校との関係を繰り返しておきます。

回避系の条件反射とは
恐怖刺激と無関刺激が同時に存在すると無関刺激が恐怖刺激になるという神経生理学的な事実です。恐怖刺激と無関刺激が同時に経験した人だけが、無関刺激が恐怖刺激になります。それ以外の人では、その無関刺激は無関刺激のままです。

体罰という恐怖刺激と体罰をした教師が同時に存在しますから、体罰を受けた子供だけが、教師が恐怖刺激になります。然しその教師から体罰を受けていない子供や親たちはには、今まで通りの教師で恐怖の教師とは考えません。しかしその教師が体罰をしたと言う事実を知ると、体罰を受けた子供が体罰をした教師を怖がる事を理解できます。

体罰をした教師は体罰を受けた子供には恐怖ですから、体罰を受けた子供は学校(無関刺激)の中で体罰をした教師を見ると恐怖を感じると同時に、恐怖の条件刺激の汎化を生じて、学校が恐怖刺激になります。教師(恐怖)と学校(無関刺激)が同時に存在することで、学校が恐怖刺激になります。条件反射ですが、最初に生じた条件反射と区別して、条件反射の汎化と表現します。

体罰をした教師と体罰を受けた子供との関係で、子供がその教師を恐れることは多くの人で理解可能です。体罰をした教師と学校との関係で、体罰を受けた子供が学校を怖がることを、子供自身も、子供の周囲の大人も理解できません。その結果、子供が学校を怖がっていても、怖がる子供がおかしい、子供の性格を変える必要があると、考えてしまいます。

不登校の子供が学校を怖がるのは、学校を条件刺激とする条件反射です。それを理解できる人が殆ど居ません。その理由として条件反射を理解している人が少ないこと。それに加えて条件反射の汎化を理解できる人が殆ど居ないことが原因のようです。