ある男の子からの考え方 24

>父親も退学に賛成じゃないけれど、絶対反対ではありませんでした。家族の強い反対にあわずに、純一君は自主的に中退しました。C子さんいわく、「親子の苦労は純一君が高校をやめてから始まった。現実は甘くなかった」のです。

>父親も退学に賛成じゃないけれど、絶対反対ではありませんでした
父親の判断も母親と同じだったのです。高校を止めて働くという、純一君の言葉を一方的に信じたからです。つまり父親も純一君が高校を止める事に反対だったのです。しかし現実の純一君の姿や反応の仕方から、高校に通い続けるのが難しいことを感じ取って居たはずです。そうだとしても、純一君の働くと言う言葉が無かったら、父親も純一君が高校を止める事に反対したでしょう。

純一君が働くと言う言葉を、純一君の本心だと、父親が都合が良いように解釈したから、父親も純一君が高校を止める事にそれ以上反対をしなかったのでしょう。その意味で父親も母親と同じく、自分たちの立場で純一君の心を見つめていて、純一君のほんとうの心に気づかなかったのでしょう。一般論と言って、日本の常識をしっかりと身につけている大人は、この両親と同じように、純一君の言葉に反応をすると思います。

>家族の強い反対にあわずに、純一君は自主的に中退しました
純一君の言葉での上でのサービス、リップサービスで、純一君の高校退学について、両親はうまく丸め込まれたという意味です。それまでの純一君の姿から、このリップサービスに飛びついたことについて、日本文化をもった両親なら仕方ないのでしょう。ただ、多くの人は気づいていないけれど、日本文化の中での不登校の子供の感じ方について、学校に行くという意味と、学校に行かないで働くと言う意味と、その心の中では同じだと言うことを知っている人は、殆どいないと思います。不登校とは学校との関係で有り、働くと言うことと勉強をする問い事は全く違うと多くの日本人は考えています。


>C子さんいわく、「親子の苦労は純一君が高校をやめてから始まった。現実は甘くなかった」のです。
根拠を示せませんが、上記のように、不登校の子供の学校への反応の仕方と、職場への反応の仕方と、ほぼ同じです。純一君にとって行かれなくなった高校に行かされるのと、働けない職場に行かされるのと、同じだったのです。不登校問題が職場に行かれない、働けない問題と、見かけ上替わっただけで、純一君の心の中では同じだったのです。両親は純一君が高校を止める事で不登校問題は解決すると考えたのでしょう。所が高校の代わりに仕事、職場を与えることで、不登校問題と同じ事が続いて生じたという意味です。決して現実が甘いのでは無くて、両親の考え方が甘かったのです。それはこの種の経験をしていない両親にとって、そしてこうなることを誰も教えてくれなかった両親にとって、仕方がないことかもしれません。


是非覚えておいて欲しいことは

小中学生の不登校引きこもりの子供では、学校が子どもの心を辛くしています。

高校生年齢、大学生年齢の不登校、引き籠もりの子どもでは、学校ばかりで無く、就労も子どもの心を辛くしています。これらの事実から、子ども達が自己否定を始めて居ます。自己否定をすることで不登校引きこもり問題の解決を難しくしています。