緊急宣言下でのライブ

ある母親から、不登校引きこもりの娘についてメールを頂きました。その娘があるアイドルのライブに行きたがっていました。そのチケットは既にネットで買ってあります。この緊急事態宣言下で、娘自身が言って良いのかどうかを迷い始めました。コロナの感染を心配しているのです。それだけで無く案内のホームページでは、席が自由でコロナへの安全対策が取られていません。娘は「どうしようかな」と迷っていました。そこで母親の私は、チケット代は無駄になってもいいから、やめたらと言っています。先回りなのは分かっていますが、ライブ側で余りにも感染対策がなされていません。

不登校で家の中に引きこもっている子供が、ライブなど子供にとって魅力的な物につられて、家を出ることは、引きこもっていては経験できないことを経験できて、うまくすると心のエネルギーを高めます。あくまでもうまくするとという条件付きです。

また、家のそつに子供にとって魅力的な物があると家を出られるという事実は、それが出来るだけ、学校に反応をして子供を辛くするトラウマの反応が弱くなっている証拠になります。そして、家を出て子供なりに成功体験をする事が出来たら、それは心のエネルギーを高めます。しかし嫌な経験をすると、心のエネルギーを低めますし、登校刺激を感じた場合には、トラウマの反応が強くなります。

親から押し出されたのでは無くて、自分の意思で家の外に出ることで、嫌な経験をしても、すぐに逃げられますから、それほど心のエネルギーを減少させませんし、トラウマへの影響も少ないです。大切なのは、自分発の自分の意思で家の外での経験をすることです。

この女の子の例を見てみますと、チケットを取るまでは自分発の意思でしたが、実際にライブに参加する段になって迷っています。もの迷っている状態について経験的な大原則があります。それは

迷っているときは動くな、動かすな

と言う物です。この女の子は迷っていますから、ライブに参加しない方が良いです。それも可能なら自分発の意思で参加を止めた方が良いですが、それが出来れば迷いはしません。そこで母親がこの原則を用いて、ライブに行くなと提案するのが良いです。其れは先回りして、行くなでも良いですし、今回のようにコロナ対策が出来ていないから行くなでも良いです。母親が先回りをした対応と心配をしていますが、此が良い対応だったのです。