不登校の過去を吹っ切るために

ある不登校の息子を育てている母親からのメールを紹介します。

不登校の息子は最近になり、部活でいじめられていた話をするようになりました。
こんな事が辛かった。
あんな事が辛かったと。
気づいてくれなかった先生も信じられないと。
泣きながら話します。

そんな話を聞いていると胸が苦しくなります。
そのいじめた子が憎くなります。
そんな時も話を聞くだけでいいですか?

一緒にその子を憎むような事を言うと息子も辛くなりますか?


<解説>
不登校の息子は最近になり、部活でいじめられていた話をするようになりました。
今まで繭籠もりをして居た子供でこのようなことが時々経験します。それはその話の内容を母親にどうにかしてくれと言う意味では無くて、不登校をしていたことを、自分で辛かったと言うことを、払拭するために言っています。母親は決してその言葉に反応をすること無く、無条件で、共感して、聞き続けて下さい。

>こんな事が辛かった。あんな事が辛かったと。気づいてくれなかった先生も信じられないと。泣きながら話します。
これらは子供の認識です。記憶です。現実と一致しない場合もあります。

>そんな話を聞いていると胸が苦しくなります。
その言葉を真に受けると母親はそうなりますね。母親がそうなることは子供が求めて居ることです。子どもが行った言葉に母親が共感していることが大切なのです。

>そのいじめた子が憎くなります。
子供を信じて共感して聞いて居れば、母親ならそうなります。其れで良いです。そして子供の訴えに基づいて母親は動かないことです。場合によっては聞きながして、子供からの言葉を忘れても良いです。

>そんな時も話を聞くだけでいいですか?
そうです。共感して聞き続けて下さい。それだけで良いです。子供はこれらの言葉が母親に受け入れられたら、これらの言葉の内容を忘れていきますから。

>一緒にその子を憎むような事を言うと息子も辛くなりますか?
それは絶対になさないで下さい。これも常識に反するかもしれませんが。
その様なことを言うと、子供は母親が自分の心を理解していないと反応をします。子供がせっかくこれを契機に動き出そうとしているのを阻害します。