心のエネルギー5

教室内の子供の心のエネルギー(意欲と考えて下さい。情動の接近系のことです)は、教室から逃げ出さない限り、心のエネルギーはプラス(よい子を演じている子どもを除く)だと考えて良いと思います。多くの子ども達は心のエネルギーが大きくて、子どもの方から積極的に授業などの学校生活に参加しています。その姿は生き生きとして活動的です。その姿が先生のクラス運営の評価になりますから、先生達は子ども達にそれを求めます。大きな声を出して答える。それ以外の時は静かにする。学校内の活動に参加する、子ども達のテストの成績が上がる、等が思いつきます。そして先生達は、これらの心のエネルギーがある姿を全ての子どもに求めます。

子ども達はその子ども達なりに育ってきていますから、その姿はいろいろです。その子ども達の姿が色々なのを学校内でどうやって調節して学校を維持するのかはここでは触れません。子ども達がいろいろで学校内でのいろいろな場面で子ども達の発揮する心のエネルギーは個人差があります。見た目では心のエネルギーが低いように見えて、実際は目立たない形で心のエネルギーを学校生活に発揮している子どももいます。

学校生活で心のエネルギーを発揮していると判断される子どもには二種類があります。見た目では区別が難しいですが、心の中は全く別です。

一種類目は、本当に心のエネルギーが大きくて、その心のエネルギーを生活の全てに使える子どもです。いつも自然態で学校生活を送っています。学校にとっても、親にとっても、とても嬉しい子どもです。これはわかりやすいと思います。

二種類目は、この一種類目と考えられる子どもの中に、よい子を演じている子供がいます。その割合は極めて少ないと思われます。本当は心のエネルギーが少ないのに、親から求められて、学校から求められて、あたかも心のエネルギーが大きいように演じる子どもです。子のよい子を演じることについて、ここでは述べません。心のエネルギーから言うなら、学校に来られていますから、マイナスではないのですが、心のエネルギーが低い、極めて低いと言って良いと思います。

子のよい子を演じている子どもは、心のエネルギーが低いために、学校内で何か問題があると、嫌なことが生じると、心のエネルギーがすぐにマイナスになって、問題行動をしてしまいます。いつもはほんとうに良い子どもなのに、怒りっぽいなどの問題行動をする子どもです。良い子を演じ続けるだけでも、心のエネルギーを使いますから、問題行動をする事がなくても、やがて学校を休むようになる場合があります。五月雨登校のような形から、全く登校するだけの心のエネルギーを失ってしまいます。

普段から心のエネルギーが小さい子どもは、学校内でその子どもにとって辛い事が生じると、そのために心のエネルギーを失って、学校を休むようになります。それでも家庭で心のエネルギーを補充できたら、叉学校に来られるようになります。五月雨登校になります。 「学校でどれだけ心のエネルギーを失うか、家庭でどれだけ心のエネルギーを補充できるか」 そこを考えていく必要があります。

心のエネルギーがマイナスなのに、親から学校に押し出されている子どもがいます。見た目に元気がないことから推測できますが、ここでは触れません。