不登校と子どもの学習

不登校の子どもを育てている母親との会話です。

>学校を子どもの情動で拒否している不登校のこどもが、その学校に対する拒否反応、子どもの心を辛くする反応=fecorを消すためには、一旦、学校、学校に関するものすべてを、子どもの周囲から無くし、学校を忘れる必要があるのですよね。
fecorは辛さを生じる条件反射です。条件刺激が学校になっています。この事実を親が、学校などの大人が理解しないと、子どもの不登校問題の解決は難しいです。
学校が不登校の子どもを辛くする条件刺激ですから、学校を不登校の子どもが見たり、意識するだけで、反射的に子どもが辛くなっています。この反応は不登校の子どもにしか生じません。そして学校に対する拒否反応も、子どもによってその強さは異なります。
学校に対する拒否反応が子どもによって異なると書きましたが、子どもが学校に対して少しでも拒否反応を示すようになった時点で、既にfecorができていていることを考えておく必要があります。

>こどもが学校を忘れて楽しいことをしている間に、fecorは消失していくのですよね。
学校を意識させて、不登校の子どもの心を辛くする物=登校刺激は、身の回りにたくさんあります。特に心が辛いと、大人では気づかない物にも、不登校の子どもは登校刺激を感じてしまいます。そのためにも、不登校の子どもには身の回りのもを意識させない方が良いです。身の回りの物を意識するなと子どもに言っても、子どもの立場から言うなら、其れは無理な要求です。そこで子どもがその子どもなりに楽しいことに没頭していれば、身の回りに登校刺激があっても気づきにくくなります。見逃してしまう場合も多いです。

fecorは学校に反応をして子どもを反射的に辛くする条件反射です。動物、人間の学習の仕方の一つです。学校での勉強も学習の仕方ですが、その学校の勉強も復習をしないと勉強をした内容を忘れてしまうように、fecorも反応をしないと、だんだんその反応が弱まっていきます。学校の勉強でも忘れかけていたことを復習すると、その勉強をした結果が強く残ります。其れはfecorについても同じです。ですから、fecorを忘れかけていても、登校刺激を与えることで、fecorの反応が強まりますし、より強化されていきます。

学校の勉強は復習をすることでより身につき、親からも喜ばれますが、fecorは登校刺激で復習をすることで、より身につき=fecorが強化されて、当人もより苦しみますし、親も困ることになるのです。それでも親や大人は、学校という物を特別視して、この子どもが辛くなることを止めようとしないのです。