ある母親の感想

中学校、高校と不登校だった子供が、その心が元気になり、大学を経て社会的に自立して結婚し、赤ちゃんも生まれたと、ある父親が言っていました。その父親は自分が不登校だったことを忘れて社会活動をしています。その父親に不登校のことをどう思うかと質問をしたところ、不登校をしないで学校に行くべきだと言っていました。それでも学校に行かないで楽しいことをしていれば良いとも言っていました。

その話を聞いた、不登校の子どもを育てている母親は、不思議な感覚がすると言いました。何で自分は子供を一生懸命中学校に行かそうとしているのかと思うと言うことです。子供が学校に行かなくても、子供の心が元気なら、大学にも行かれるし、大学に行かなくても、自立した社会人として社会活動が可能だと言うことを、誰も教えてくれなかったからです。

今子供は学校に行っていないけれど、必要なら買い物にも自分から行きますし、昔の友達と会うのも平気です。時々勉強も始めているようですが、母親は勉強をしなくて良い、楽しいことだけをしておきなさいとだけしか言いません。この非常識な対応が子供をとても元気にしました。子供が元気になってくると、母親の自分だけが、非常識な世界に取り残される気がします。

そうすると、母親は子育ての緊張感が抜けてしまい、常識がどうでもよくなってもよいと思うようになりました。最近は子供の方から、今日のお母さんはあまり元気がないねとか、今日の御母様はまあまあだねとか、子供にかえって心配されるようになってしまいました。