頑張らなくて良い

<質問>

ある母親が相談に来ました。その母親の娘は中学時代不登校で、卒業後、サポート校に入学して、其れをどうにか卒業して、現在、パティシエの専門学校に進学しました。その娘は実習先のホテルで、辛い思いをし卒業しても就職しない、と言ったそうです。そこでその娘の母親は、卒業も、就職もしなくて良いよと、答えました。其れまで日常生活も、学校に通っていても、気持ちのアップダウンがあり、よく「ママの希望通りでないけど…」と何度も娘は言っていたそうです。母親は、もう頑張らなくてもいい、と思っていると娘に話していました。それでも娘は辛そうにホテルの実習を続けています。

<回答>

>娘は中学時代不登校で、卒業後、サポート校に入学して、其れをどうにか卒業して、現在、パティシエの専門学校に進学しました。
この文章から娘の心のエネルギーを性格に推測することは出来ません。けれど経験的に中学時代に不登校では、心のエネルギーを高める対応を受けていない限り、高校進学は無理の場合が多いです。この娘も高校進学は出来ませんでしたから、高校進学が出来なかったのでしょう。

高校進学できなかったので、せめて通信高校やサポート校と言うことになったのだと思います。きっと娘はサポート校への進学も不本意だったはずです。きっと親から生かされたのだと思います。サポート校を卒業をしても、心のエネルギーが大きくなっているとは限りません。サポート校を卒業できないよりは心のエネルギーがあった可能性がある場合と、卒業できなくてもサポート校側の対応で、サポート校を押し出された場合とが考えられます。きっと後者だったと思います。

そしてその後、進学も就職もする心のエネルギーがなくて、パティシエの専門学校に進学したのだと思います。其れも本心からの進学でなく、どこかに属する必要がある関係上、少しばかり知っていたパティシエを選択したのだと思います。つまりパティシエになりたかったのではなくて、其れしか思いつかなかったと言う意味だと思います。

>その娘は実習先のホテルで、辛い思いをし卒業しても就職しない、と言ったそうです。
と言うことは、パティシエは娘が望んでいることではなかったという意味で、この時点で母親は止めさせるべきでなかったと思います。女の子は自己否定を強めていったはずです。

>そこでその娘の母親は、卒業も、就職もしなくて良いよと、答えました。
この言葉は常識的にはパティシエの専門学校を止めて良いと言う意味になりますが、この時の娘には、パティシエの専門学校を止めて良いと言う意味になりません。でも辛さに絶えて、今の学校を続けなさいという意味になります。勿論母親はこのような意味で言ったのではないのですが、今専門学校に通い続けている娘の辛い心はその様に理解します。この点が常識と異なっています。

母親が本当に娘に専門学校を止めさせたいなら、はっきりと止めなさいと言うべきでしたし、娘と相談しなくても、母親の一存で退学させるべきでした。そうすることで娘は一端ニート状態になります。場合によっては引きこもりになるかも知れませんが、そこからもう一度娘の心を元気にする対応を母親はする必要があります。

今のままではやがて娘は専門学校に行かれなくなります。自己否定からの引きこもりになり、引きこもりから抜け出すのに難しさを生じます。今の母親にはのようになった娘を元気にする方法を知らないと思います。

>其れまで日常生活も、学校に通っていても、気持ちのアップダウンがあり、よく「ママの希望通りでないけど…」と何度も娘は言っていたそうです。
この時点で既に娘は自己否定を始めています。自己否定が強くなると所謂鬱病などの心の病の症状をダスのようになり、解決が大変に難しくなります。時間の問題のように推測されます。

>母親は、もう頑張らなくてもいい、と思っていると娘に話していました。それでも娘は辛そうにホテルの実習を続けています。
今までここまで心が辛くても母親の思いを感じ取って、よい子を演じ続けてきているのですから、今更頑張らなくても良いと言う母親の言葉をその言葉通りに受け取らないでしょう。頑張れる範囲で今の専門学校を続けなさいと言う意味に娘は理解しているはずです。