ある記事について2

>登校では複数の要因が複雑に絡み合っている
>学業不振:発達の遅れや偏りがあり、その子に合った教育環境が設定されていない。発達の評価と環境の再調整をする。
不登校になる子供では、学業成績が良かった子供が多い。クラス委員などクラスでも活動的な子供が、しばしば不登校になっている。その様な子供が不登校になる前に、学業不振になっていますから、学業不振は学校内で何か起こった結果の子供の姿です。つまりこの著者は不登校の原因と、不登校の結果から生じていることと、区別できていないようです。

発達の遅れという場合、身体的な発達、知的な発達の遅れが考えられます。可能性としてあると思いますが、現実の日本中の相談から、その様なことが原因として不登校になったという相談がないので、具体的に何を刺しているのか分かりません。ひょっとしたら著者の頭の体操なのかも知れません。

その子に合った教育環境が設定されていないと言うことは当たっていると思います。其れは子供に問題があるのではなくて、教育環境を作っている政府や学校に問題があるという意味でしょうが、これを言葉で言うのは優しいですが、政府や学校を動かすのは大変に難しいです。

発達の評価と環境の再調整をすると言う場合、不登校になる子供の多くは、不登校になる前は、生活についても、学業についても、見た目に普通に成長をしています。つまり大人の目から見たら、発達は不登校をしない子供と同じですから、それよりも不登校になる子供の心の立場から、問題点を考える必要があります。

環境の再調整の意味が曖昧です。確かに不登校になった子供を、現在の多くの学校で成されている、学校が変わらないまま子どもを学校に戻す対応は、子供の人格、意思を無視知った対応ですから、学校が子どもの人権を無視した対応です。そのことを学校が気づかないで、子供のために、学校は来る物だという発想から、不登校の子どもを学校に来させようとしています。その様な学校は子供の環境ですから、その意味での学校のあり方が変わる必要があります。但し、これも言うのは簡単ですが、文部行政を変える、学校を変えるのはそう簡単ではないでしょう。其れよりも、どのように具体的に再調整したら良いのかを、提言すべきではないかと思います。そのためには子供の心をもっと知る必要があります。