中学校を卒業して についての解説

ある不登校の子どもの母親から次のようなメールを頂きました。

息子は不登校引きこもりになり6年経っても、その6年間ずっとゲームだけに没頭していました。ここでのお話ですと、好きなことに没頭すると必ず元気になると言われています。しかし私の息子は全然元気になっていません。そしてこの3月中学を卒業しましたが、やはりゲームばかりをしていて、高校にも進学しようとしませんし、アルバイトもしようとしません。

<解説>

>息子は不登校引きこもりになり6年経っても、その6年間ずっとゲームだけに没頭していました。
この一行のMSGを信じるなら、とても良い6年間を過ごされたようですが、本当にどうか分かりません。まず第一は登校刺激を受けていたかどうかです。もし登校刺激を受けていても、6年間ゲームに没頭できたと言うことは、きっと荒れが無かったと言うことでしょうから、登校刺激があったとしてもそれほど強い登校刺激では無かったと推測されます。

>しかし私の息子は全然元気になっていません。
この母親のMSGから、きっと母親は、母親にその気が無い登校刺激を与えていた可能性があります。又は、母親から、学校に行くようにと言うオーラが出ていた可能性も高いです。しかし、子供がゲームに没頭できていたと言うことから、それほど子どもの心のエネルギーを奪っていなかった、学校に反応をして子供を辛くするトラウマ=FCRを反応させていなかったと推測されます。その意味で、この6年間の子供の生活の仕方は悪くなかったと推測されます。

母親としては、元気になっていないという判断でしょうが、子どもの心から言うなら、不登校での心の辛さが無かったか、極めて弱くて、ゲームで癒やされ続けていたと言う姿です。社会に向かう元気さは無いにしても、心のエネルギーがマイナスになるほどの心の辛さは無かった、その意味で不登校の中では元気になっている部類に入ると私は思います。対応次第では、心が元気な大人になる可能性がかなりあると私は推測します。

>この3月中学を卒業しました
これで子供が持つ義務教育という登校刺激は、子供から無くなったはずですが、高校に行かなくてはならないという登校刺激が残っているかどうか、このMSGから分かりません。ただ、母親から高校に行って欲しいと言うオーラが出ているはずですから、やはり未だ自分で高校に行かなくてはならないという登校刺激は残っている可能性があります。それでもゲームに没頭していればその間は登校刺激として機能をしませんから、ゲームに没頭していることが良いし、ゲームを卒業できるまでの期間が長くなるはずです。

>やはりゲームばかりをしていて、高校にも進学しようとしませんし、アルバイトもしようとしません。
子供が未だ中学生の時期にこの母親の思いがあったかどうか分かりませんし、その思いが子供に伝わったかどうか分かりません。けれどゲームに没頭できたようですから、その影響があったとしても、それほど大きくなくて、中学卒業になったと思います。
現時点でこの母親の思いが子供に届いているかどうかMSGから分かりませんが、オーラとして届いていると考えておいた方が良いと思います。子供の方では義務教育からの登校刺激が無くなり、高校へ行くべきと言う登校刺激は無いはずはありませんが、それ以上にゲームに熱中できているなら、現状が続くと推測されます。
母親が高校への思い、就労への思いを現時点で捨てられたら、子供がもうしばらくゲームに没頭した後、動き出す可能性を秘めていると推測されます。