よい子を演じる(1)

子供は何を感じ、考え、行動するか、から

>子供はその本能から、母親に対して子供の自然態としての良い子です
子供は大人と異なって、受けた刺激に素直に反応をするか、自分の内在する物(本能)から行動をします。子供のこのような反応の仕方を自然態と表現します。特に母親は基本的に子供を辛くするようなことをしません(しつけの時を除いて。しつけについては、しつけという条件下でその子供の自然態です)。それ故に母親の前の子供の姿が、その子供として自然な姿でよい子です。

>子供の方から母親が嫌がることをしません。
子供はその本能から、母親を大好きです。本能的に母親と楽しい時を過ごそうとします。子供が母親の嫌がることをした時には、子供が失敗をしたと考えられます。もし子供が母親に辛い思いをさせたとき、母親が子供を責めるのではなくて、母親が辛い思いをしているよと表現することだけで、子供はそれ以上、其れ以後、母親を辛くするようなことをしなくなります。

>ところが子供が自然態の良い子以上に良い子の場合があります。それは自然態の良い子では子供が自分の辛さから逃げられない場合です。
母親が子供に辛い思いをさせているけれど、子供が辛い思いをしていることに母親が気づかない場合があります。また、母親が何かの理由で子供に辛い思いをさせているときです。子供が普段通りによい子でいると、母親は子供が辛い思いをしている子とに気づきません。子供が辛い思いをしていることに母親が気づくと、多くの母親は子供を辛くすることから子供を守ろうとしますし、母親が子供を辛くしていると気づくと、母親が子供を辛くすることを止めます。

>子供が自分を辛くする人からの辛さから逃れる手段として、無意識にいつも以上に良い子の姿を演じてしまう場合です。
母親が、子供のためと考えて、子供にとって辛いことをするとき、子供が辛さを表現しても、母親は子供のために乗り越えなくてはならないというような、大人の心に当てはまる考え方をして、子供に辛さを与え続けると、今まで辛さを表現していた子供が、今度は今まで以上によい子の姿になることがあります。

子供の心は辛いのですが、それ以上辛くならないために、母親が希望するよい子の姿をしてしまう場合です。子供が母親が希望するよい子の姿をすることで、母親は自分の対応が間違っていないと理解して、それ以上子供が辛くなるようなことを止めてしまうのです。その際に、母親は母親の対応が子供を辛くしていたと気づきません。子供は無意識ですが、無理をして、母親の希望する姿、よい子を演じることで、その無理が子供の心を辛くしてしまいます。どこかでこの無理をした辛さを発散する必要があります。