不登校と医療

不登校と医療 4

以前から、子どもの心の問題についてぎろんをするとき、「サインを見つける」 と言います。それは言葉で言うのは簡単ですが、実際はとても難しいです。子どもが何か事件を起こして、その後で振り返ってサインらしきものを見つけることはできますが、子どもが何か起こす前にサインを見つけるのは大変に難しいです。

まだ不登校になっていないが、心がすでに不登校の子どもでは、子どもが出す病的な身体症状、自律神経症状そのものがサインです。殆どの大人は自律神経症状と言われても、その意味が分からないと思います。サインだと言われても、病気の症状だし、医者が病気だと言っているのに、サインだと理解できる大人は殆どいないと思います。

ただ母親の中に、子どもが出す身体症状を医者が言うように病気と信じても、どこ下付に落ちないものを感じる母親がいます。そのような母親は常識だけにとらわれない、母親としての感じ方、母性が機能をしているのです。そして多くの母親は子どもが薬を飲むのを嫌がっても、何とかして薬を飲ませようとするのに対して、子どもが薬を飲むのを止めたことで、薬を飲ませるのを止めて、病院に通わせるのを止めてしまう母親がいます。

もちろんそれでは子どもの不登校問題を解決できません。母親はあらゆる手段を使って解決策を模索するのですが、その際に見つけた相談機関により、その後の解決の難しさが異なってきます。そのような母親からの相談を私は受けているのですが、そのような母親の数はほんのわずかです。多くの母親は相談機関からの学校に行かせる対応を信じて行っています。