母親の笑顔 1

不登校引きこもりの子供を持つ母親からの質問です。子供の状態が安定しているけれど、なかなか元気な姿にならないことを母親が心配していました。私からのアドバイスで、御母様はお子さんを見ない、お子さんに言わない、御母様の笑顔が解決してくれますと言いました。現時点でお子さんを見ない、言わない、は出来ているようですが、母親が子供の将来を心配して笑顔がない事が推測されました。

母親が子供の将来を心配することは仕方がない事です。仕方がないと言って心配をしていたら、母親に笑顔が出ません。演技でも良いから子供の前で笑顔になるようにと指導をしました。母親は一生懸命演技をしていると言い、どうすれば良いかと質問をしてきました。つまり母親が一生懸命笑顔の演技をしても、子供には笑顔と理解できないと言うことなのでしょうが、それを母親に言うわけにはいきません。きっとこの母親でも子供の将来についての心配がなければ、演技でも笑顔が出来るのでしょうが、母親の持つ心配が母親の演技を、笑顔を曇らせているのでしょう。それも仕方がない事です。何かで補う必要があります。

母親の笑顔とは、子供を信頼しているよと言う母親からの言葉で表現しないMSGです。母親と子供との間にだけ通じるMSGです。母親の笑顔に曇りがあったとしてもないよりは良いです。但し子供から言うなら、母親が自分を完全に認めていないと理解しますが、それでも子供を認めようとしていると子供は反応をします。子供にとって曇りのある母親の笑顔の効果は薄らぎますが、ないよりは良いです。

この子供の場合状態が安定しているので、引きこもって自分なりに自分を元気にすることをしています。その際に母親の存在は必要ありません。自分を元気にすることをしていて、子供が必要とするときに、その自分のしていることを認めてくれる母親の存在に気づくことが子供の次の挑戦を可能にします。それ故に母親は子供の側にそれほどいなくても良いようです。経験的には朝夕ぐらいに母親が子供が気づくところにいれば良いようです。そしてその母親に笑顔があることが大切です。作り笑顔でもそれなりの効果があります。