夫婦、兄弟姉妹

不登校の子どもについての相談の際に、兄弟姉妹の関係を相談されることが多いです。兄弟姉妹が学校に行っていることから登校刺激になるので、どうしたら良いかという問題です。しかし兄弟姉妹が学校に行っているという事実はどうにもできません。一見登校刺激になると考えられますが、経験的に不登校の子どもの前で他の子供の学校の話を母親がしない限り、それほどの登校刺激になって居ないようです。不登校の子どもと兄弟姉妹の関係は子供達に任せて、母親は関わらないので現実に問題を生じていないようです。

父親と不登校の子どもとの関係はとても大切です。父親が不登校の子供の心に沿った対応を、不登校の子どもに直接するのは大変に難しいです。以前から申し上げているように大人の心と子供の心と異なっています。父親が子供の心に沿っていると考えた不登校の子どもへの対応は、大人の心からの対応です。それだけで不登校の子供の心に沿っていません。あくまでも基本的には、父親の対応は子供達へは人形浄瑠璃の黒子の役目です。いても表面に出ないのが大切です。ですが徹底的に母親を心で、経済で、助ける役目です。

この黒子の役割は父親として不満に感じる父親が多く、父親としてどうにかしたいと願う父親が多いです。しかしそれがかえって子供を辛くして、子供の心の問題を難しくします。不登校の子供の心が元気になってくると、子供の方から父親を求めて、父親の役割が出てきます。そのときはとても大きな役割になりますから、そのときを待ってあげて欲しいと、父親には御願いしています。

それは母親にも言えることですが、母親には母性があります。母親が知識や常識にとらわれないで、子供を信頼する対応(これは私が色々なところで述べている物です)をすることで、母親は子供の心に沿った対応が可能になります。