ある母親が「こどもが元気ならそれが一番だ」と言っていました。其れはその母親の子供の心が辛くて、子供について色々なことがあって、その母親が死ぬ思いを続けていた経験があったから、地獄の経験を続けてきたから、このような言葉が出てきたのでしょう。つまりこの言葉の裏には、もうこれ以上母親も、その子どもも、地獄の思いをしなくて良くなったという意味も含まれていると思います。

子供が元気だと言うことは、子供の心に情動の接近系が機能をし続けているという意味です。心が辛かった子供の心に接近系が機能をしだし、機能をし続けていると、親から見て子供の心が元気になってきたと感じられるからです。

次に子供と言うことが大きな意味があります。子供は成長をします。大人は成長をしません。大人では、心が辛かったことから心が元気になったときには、多くの大人で、心はその段階で止まってしまいます。ところが子供では心が元気になると、子供の本能が機能をしだしてどんどん動きを強めていってしまいます。今までしていた楽しいことを止めて、次の楽しいことに移っていきます。そして其れを止めて次の楽しいことと、その楽しさがある大人社会に向かって動いて行ってくれて、最終的には学校に行ったり、大人社会に出て行って、そこで活動をするようになります。

この事実を知らない大人は、「子供が元気なら其れが一番」の意味を理解できないのです。勿論この言葉を言った母親も上記の子供特有の成長のことを知らないでこの言葉を言ったと思います。けれどこの言葉を言える母親が、その母親の子供には一番良い対応なのです。後は子供に任せてあげていれば良いだけですから、母親は何も悩む必要が無いのです。

逆に、子供が元気になったので、母親がこの子供をもっと何とかしてあげようとおもって対応をすると、その対応が子供の心のエネルギーを奪ってしまって、又心のエネルギーがない子供に戻ってしまう可能性が高いのです。子供の心が元気になったときの母親の対応は
子供の要求を即座に、100%だけ(だけが大切)、笑顔、で叶えて、
其れ以外の時は、子どもを見ない、子供に言わない、母親の笑顔
で、後は子供がその子どもにとって一番良い方法で、ますます心を元気にして、大人社会に向かって成長をしていきます。子供の心がそうなっているのですから、これ以上に良い方法はないのです。