パニック

恐怖反応とは、恐怖刺激に反応して恐怖状態になることです。その程度は軽い物から恐怖としてとても強い物まで色々です。その極限状態がパニックです。ですが、原因が恐怖刺激としてはっきりと分かるので、恐怖状態も納得できます。場合によっては恐怖刺激を取り除くことで恐怖状態から抜け出せます。

パニックとは、極めて強い恐怖状態のために、身動きが出来なくなって、自分ではその恐怖から抜け出そうとすることが出来ない状態です。それでも周囲の人の助けがあれば、そのパニックを生じる恐怖刺激を取り除いてもらうことで、パニック状態から抜け出せる可能性があります。但し、パニックを生じる恐怖刺激を見つけることは大変に難しいです。見つけられないから、恐怖反応なのに、病気として治療をすることになっているようです。

トラウマとは恐怖反応ですが、その恐怖刺激が普通の人では恐怖刺激で無いために、恐怖反応を生じている人から恐怖刺激を取り除けなくて、当然自分でもその恐怖刺激が恐怖刺激だと分からないので、その恐怖刺激から逃げだそうとしないので、強い恐怖状態になります。

恐怖刺激には相乗効果がありますから、初めのうちは弱い恐怖刺激でも、繰り返し恐怖刺激を受けることで、恐怖状態が強まっていき、余りに繰り返す恐怖刺激で、恐怖状態がパニック状態と表現されるようになってしまいます。特にトラウマから生じる恐怖状態は、トラウマを反応させる物が、普通の人では恐怖を生じさせない物、時には普通の人では楽しい物、嬉しい物の場合が多いので、他の人からトラウマを反応をさせる物を押しつけられたり、それから逃がしてもらえなかったりします。当人自身もトラウマを反応させる物が自分を恐怖状態に陥れていると気づかないので、そのトラウマを反応させる物から逃げようとしません。その結果繰り返すトラウマを反応をさせる物に出くわすと、その時生じる辛さ、恐怖状態が相乗効果を生じて、死にたくなるほど辛くなる、辛くて動けなくなど、パニックの状態になってしまいます。

多くの場合、パニックにはその前提として、トラウマがあり、トラウマを反応させる物があります。パニックという状態にだけ注目して、パニックを解決しようとしても、その時に生じているトラウマの反応に気づかないと、パニックの解決法は見つかりません。クスリでは解決出来ない問題なのです。