反抗期

学校に行き渋る子ども、不登校の子供を学校に行かせようとすると、子どもが親の学校に行かせようとする対応に反発して、荒れる原因として、反抗期だからと考える親が居るようです。そこで反抗期について説明をしておきます。

本来、子どもに反抗期という時期はありません。ただ子どもが親に反抗しやすい時期があることは事実です。その反抗をしやすい時期として、常識的に幼児期や思春期に、親の要求を拒否する傾向が経験的にあります。

思春期に見られる反抗期と親が感じる物は、親が子どもの意思を、要求を否定して、親の思うように子どもを動かそうとした時期のようです。子どもは元来親に優しいですから、その子どもが親に反抗をする、問題行動をするのは、親が子どもの思いに反する要求をすることで生じています。子どもからの要求を親が否定することから生じています。つまり、子どもがその時までに身につけた性格を、親が否定することから生じています。

子どもは親から逃げることが出来ません。子どもがその時までに身につけた性格について、親が子どもを否定しても、子どもはよい子を演じて親の要求を受け入れているような姿をしますから、親は子どもが素直に親の要求を受け入れてくれている、親は子供の心に沿った対応をして居ると考えています。その子どもがよい子を演じきれなくなる時期が思春期付近なのです。

学校で子供が辛くなると、子どもは学校に行こうとしなくなります。ところが親は子供が何故学校に行こうとしないのか理解できません。そこで親が子供を学校に行かせようとする(子供が学校に行きたくないという欲求を親が拒否をする)と、子どもはよい子を演じて学校に行ってくれますが、その内によい子を演じきれなくなって、親の対応を拒否して、親に向かって問題行動をするようになります。親に向かって問題行動をしない子供は、学校で、社会の中で、問題行動をするようになります。他人からは問題児だと理解されるようになります。これは学校と子どもとの関係、多くは不登校問題の中で見られる、親が反抗期だと感じる場合です。

子どもがその子どもの性格から行動をして成長をしようとするとき、親は子どもにしつけをしようとします。子どもの姿を否定して、親の思うような姿にしようとします。それに対して、子どもはよい子を演じて親の要求を受け入れているような姿をしますから、親は子どもが素直に親の要求を受け入れてくれている、親は子供の心に沿った対応をして居ると考えています。また、親と子どもとの力関係で、子どもが親に問題行動が出来ないことも、親がよい親が出来ていると考える原因の一つです。その子どもがよい子を演じきれなくなって、親に問題行動が出来るようになる体力、能力が得られるのも、子どもの体の成長がある程度大きくなった時期です。思春期付近になると、大人と同じだけの体力を得ていますから、問題行動を強く行うことが出来るようになっています。これが昔から見られる、親が反抗期だと感じる場合です。

それでも子どもが思春期を超えて子供の心が大人の心になったとき、子どもがそれまで身につけた知識から、親の対応で自分の辛くなった心を調節して、問題行動を止めて、一人の大人としての活動が、生活が、出来るようになります。