受容と甘やかし

不登校の子供を育てる母親から質問を受けました。

>受容すると言う言葉の意味は?
母親だけは
子どもからの要求を 即座に 100%だけ 笑顔で叶える
母親でなくても、この対応はとても大切です。心が辛い子供について、100%だけとは、100%以上だと甘やかしになりますし、100%以下だと、欲求不満になります。

この対応は、母親以外の人にも当てはまりますが、母親以外の人に子どもからの要求を即座に100%だけ笑顔で叶えると説明しても、それを甘やかしと理解する大人が多いです。子どもへの対応はもっと厳しくと言って、受け入れてくれません。又、現実にも母親以外の人にとって実行はとても努力を要するし、その結果に自信を持てませんから、大変に難しいです。

子どもに関わっている大人が受容という言葉を使うことが多いですが、子どもの心から言うなら、大人の心の押しつけになっていることが多いです。その結果、子どもの心を守るためにとする大人の対応が、子どもの心をかえって辛くしていて、その結果子どもがその辛さから問題行動をしたとしても、その原因が大人にあるのに、大人の方では子どもに問題点があると考えて、対応をしてしまうことが現実に多いです。現在の教育関係者が見落としている大きな問題点の一つです。

>甘やかしという意味は?
先回りをした対応です。例えば受容の所に書いた100%以上もそれに入ります。子供が求めないのに、母親の判断で対応すること、がそれです。常識では母親らしいと好まれますが、それがかえって子どもを苦しめます。

子供が求めないのに、母親が、その他の大人が、子どもによかれとして行う対応は先回りになりますから、大人の感じ方では甘やかしと思えないですが、子どもの心の立場から言うなら、甘やかしになります。

先回りをした対応、甘やかしは、子どもにその対応への依存を生じますから、母親やその他の大人からお先回りをした対応がなくなったとき、子どもは期待していた物が得られませんから、葛藤状態になり、その心がとても辛くなります。

但し例外があります。母親の共感とスキンシップだけは、過剰すぎても、それが葛藤の原因にはなりません。